スペシャライズドのBGFITに行ってきた・前編

本日スペシャライズド・コンセプトストアでのBGFITを受けてきたよ。
基本料は2万円なのだけどコミコミ5.4万円かかりました(-_-)

BGFITを受ける動機は30km程度でも走ると右膝に弱い痛みと言うか違和感が出る事。
ロードバイクは楽しいし長く続けたいが、右膝に慢性的な痛みを持ってしまったら流石に割が悪いと言うか最悪だ。

……と言うわけで初心者だが有料のポジション出しサービスを受けようと思ったわけだ。
その辺りの顛末はこちら。


◆準結論
かなりポジションは変化したよ。
そしてBGFIT後に20km程走ったが、右膝の痛みが発生しなかった!!(゚∀゚)

まだ20kmなので最終結論は出せないが(寒くてギブ)、「これは長距離でも痛まないのでは?」と予感を抱けるほど感触が変わっていてオラわくわくしてきたぞ!


◆大まかな流れ
11:30から開始……の筈がなんか準備ができておらずやや遅れてスタート。
 1)怪我の履歴や目的などをヒアリングする。
 2)腰や筋肉の柔軟性や骨盤や背骨のズレなどを確認。
 3)クリート位置を調整する
 4)シューズのインソールを調整(購入)
 5)サドル調整をする(購入)
 6)ハンドル位置を調整する。(ステムを購入)
 7)脚の最終調整

……な感じだったかな?
終わったのは16:40。
(2)の後に15分程度のインターバルがあるし、途中でFITスタッフが他のお客さんの相手もしている事もあるので実時間は4時間15分ぐらいだろうか?



◆各ステップについて
1)ヒアリングはまあ普通に色々聞かれて話すだけ。
怪我についてはちゃんと申告してくれない事が結構多いらしい(本人も忘れているなど)。


2)柔軟性は腰が普通よりやや柔らかいらしく前傾姿勢を取れる素質はあるらしい。
これは嬉しい結果だが、どんなに柔軟性があろうと腹筋と背筋がないと前傾を維持できないので宝の持ち腐れである。
実際に現状では大した前傾を取れない。

また整体のように骨のズレを確認する。
俺は骨盤が右上にずれている+右臑が短く、実質的に右足の方が左足より5mm程短いらしい。
自己観察から右足の方が短くそれが痛みの原因になっているのではと予想を立てていたのでビンゴだったわけだ。
また背骨が若干左に曲がっているらしい。こっちは普通にショック。


3)クリート位置は靴を履いて母指球と小指球の位置をシューズの上から指で押して見つけ、印のシールを貼ってその中間にクリートを設置する。
つまり非常にオーソドックスな手法をやるだけ。
実はコレがうまく行えたのか自信がない。全ての土台の筈の割に結構あっさり終わるのだが小指球の位置ってシューズの上から押されてもピンと来ないので間違った位置を申請してしまったかもしれないという不安が今も付きまとう。
もう少し確認するんだったな〜


4)シューズのインソールに関しては測定方法が面白く、またその結果が当てにならなかった点が面白かった。
まず測定シートの上に立つと温度で足の裏の接地面が浮かび上がる。
ようは土踏まずのサイズを割り出すのだが、自分は土踏まずが通常よりやや大きいらしい。
次に片脚で立った状態で屈伸をする。これが結構バランスを取るのが難しのだが、それは土踏まずが大きいので体を支える面積が小さく安定しない為だという。
そこで土踏まずを支える為のインソールを下に敷いて片脚屈伸をすると確かに安定度が増す。左足はかなり安定。右足はそれでも多少はマシになるがバランスが取りづらかったな。

なお、このインソールは土踏まずのサイズに合わせて4段階有り、自分は上から2番目(緑)が上記の温度測定で割り出された。
しかしその後そのインソールを入れた靴を履いて立ったりペダリングしていたら右足の土踏まずが痛み出した。
流石にこの短時間で痛むのは合っていないのだろうと言う事で一段下の奴(青)に変更してもらう。
左足は緑でバッチリだったので、左足は逆に非適正な状態になってしまっているかも。

6300円とギョッとする値段だが、こちらは事前に購入を覚悟していたから特に問題なし。
片脚単位で売ってくれれば左は緑、右は青ってできたのにな〜

ボントレガーのシューズにもインソールは入っているが、それよりフィット感がよい。
また脚の角度も矯正してくれるのでこれは投資の価値有りだと思う。


5)サドル選び&調整にも専用測定器が登場する。
まず柔らかい測定マットの上に座ってマットを凹ませ自分の坐骨の幅を調べる。
自分は11cmらしく、これを支えるにはサドル幅が14cmは必要らしい。
欧州人はこの坐骨幅が狭いらしく、現在使っているフィジーク・アリオネCXは13cmと幅が狭い。
確かにアリオネは走っていると徐々にケツが前に移動してしまうし30km程度でケツが痛くなったりと不満がある。

そこでスタッフにスペシャライズドのサドル購入を勧められる。

 ・医学見地から坐骨幅の為に130/143/155mmとサイズ展開している。
 ・アリオネの不満点は幅が狭く坐骨を支え切れていないから。
 ・BGFITするならサドルは適正の奴でやらないと効果が落ちる。
 ・スタッフが「スペシャのサドルはかなり違います。プラシーボではないです」と強くプッシュする

と言うわけで買ってしまったRomin Evo Expert

候補としてToup〓 Expertもあったが、座り心地がアリオネCXに似ていたのでRominにした。

いやー、本当はサドルは買うつもりは無かったんだよ。Sella SMPに興味もあったしね。
でもSella SMPも坐骨幅が狭くないと合いにくいと言われたし、ケツの痛みがマシになってBGFITもより完璧になるならばと購入を決意。
15750円……
自分はどうも自転車に対しては財布の紐が緩くてイカン。

ちなみにちゃんとサドルを設置してペダリングを試した上でサドルは選べる。
「坐骨を支えきれるからピンポイントでケツが収まるポジションがあるでしょう」と言われるが正直ピンボケ程度にしかわからんかった。
またこの時に既にケツが痛かったが結局は「単純にケツができていない」との事。有り得るのでその時は納得したが、痛みの箇所と度合いがアリオネCXに酷似しているので実はアリオネCXでも問題なかったのか?
レーパンのパッドが厚いと坐骨幅が正確に測れない事があるらしいからそれに引っかかったとか。

また帰路で20km走ったけどアリオネ同様にケツが前に移動したorz
これサドルというよりポジションが原因だったのでは?
以前は不適正ポジのせいで、今は慣れないポジのせいって感じで。
そんなわけで「これから改善されるはず」と「サドルは買わなくても良かったんじゃね」の葛藤が繰り広げられております。

まあ凹みがあるから尿道圧迫に良いらしいし、見た目も悪くないのが救い。

サドル位置の方は『ペダルを水平にして膝から真下にペダル芯がくる』を実直に実践して調整する感じだった。


6)ハンドル調整はステム高調整器は使わずに通常のステムを色々試してセッティングする。
曰く調整器で適正値を出してもそれに実際のステムを合わせるのは難しくこの方が効率が良いらしい。

ペダリングをしながら両手をハンドルから放して前傾姿勢を取るって奴を基準にハンドル位置を調整する。
この時にハンドルの握り方をレクチャーしてもらう。
小指から握って親指と人差し指の間には負荷が行かないようにするとか色々。俺の握りはかなり間違っていたんだと目から鱗

なおステムの価格はスタッフも言わなかったし俺もどうせ2千円前後だろと思っていたので会計の時に初めて9千円弱する事を知り内心で吹いたΣ(´Д` )

これはMulti-Position Stem 12°はただのステムではなく自身の角度を変えられるらしい。
だから高いってのはわかるけど事前に説明して欲しかった……。


7)いよいよ大詰め。
右足の短さをカバーする為にクリートの下に下駄を履かせる。

右側には1mm x2枚の板がはさまっているのが見えるだろうか。コレが下駄ね。

右足の方が5mm短いのだから下駄も5mmでは? と思いもするが、そこまでしてしまうと今度は骨盤のズレを助長してしまう可能性がありNGらしい。へーへーへー。

スペシャライズドはちゃんとシマノ用とかスピードプレイ用の下駄を用意しているらしい。
これは非常に効果的で今までペダリング時に右足が伸びきっている感触が払拭された。
これは素人には無理な調整方法なので非常に有益だったと言える。


ビフォーアフター

 サドル高さ:700→715mm
 ステム長 :115→100mm
 ハンドル落差:55→65mm
 サドル−ハンドル距離 :変化無し
 サドル−ブラケット距離:690→680mm

パッと見るとアップポジションになった様に見えるけど落差は増してるんだな。

スペーサーが多いとテコの原理でスペーサー部分がしなってしまうので、スペーサーを可能な限り少なくするためにステムは逆付けにするがハッキリ言ってダサい。

だが今回は理想のポジションを体験するのが目的なのでダサさには目を瞑る。
柔軟性はあるから体幹が鍛えられれば低くできるしね。いつになるのか知らんけど。

が、今冷静になるとコラムがしなる程の力なんてないだろうからコラムを1→2cmにして普通の安いステムで良かったんじゃ……
いや、角度調整機構有りだからこそこのジャストポイントが得られるのだと思いたい。


◆本日のまとめ

右膝の痛みを無くす事が目的ではあったが、仮に痛みが解消できなかったとしても十分に投資の価値有りと判断する。
初心者でも十分に有意義よ。サドルは要検討だけど。

ちなみに帰路では「走りやすい!これは速度も出ているだろ!」と思ったがログを見ると少し遅くなっていた。
ポジションが変わるとペダリングも使う筋肉も変わるのでこんな事もあるだろう。

あとビフォーアフターペダリング比較のために動画で録ってくれるのだが、これはUSBメモリを持っていけばコピーしてくれるらしい。
これも先に言っておいてくれれば持っていったのに……

この動画を見比べるとかなり変わったのが分かる。
スタッフも「これは相当変わりましたよ。効果も期待できる」と太鼓判。

もっと走り込むついでに動画も回収して変化の模様は後編として書く予定。

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